三重県鈴鹿市高塚町 | 救急科専門医在籍 | 内科 | 小児科 | 発熱外来 | 健康診断

胃の痛み

胃の痛み(胃痛)は、多くの方が一度は経験する身近な症状です。みぞおちのあたりがキリキリと差し込むように痛んだり、シクシクと鈍い痛みが続いたり、焼けるように熱い灼熱感を覚えることもあります。

中には「食後に胃が痛くなる」「空腹時に胃がシクシクする」といったように、食事との関連で痛みを感じる方もいます。また、人によっては胸やけや胃もたれ、吐き気などを伴うこともあり、胃の痛みの感じ方は様々です。

胃の痛みの背後にはいくつもの原因が考えられます。一時的な原因(ストレスや暴飲暴食、刺激物の摂りすぎなど)で起こることもありますが、なかには治療が必要な病気が隠れている場合もあります。

胃炎(急性胃炎・慢性胃炎)

胃の粘膜に炎症が生じている状態です。

急性胃炎は暴飲暴食・過度の飲酒や薬の副作用、強いストレスなどによって突然起こり、腹痛や吐き気をもたらします。一方、慢性胃炎はヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)への感染が主な原因で、長年かけて胃粘膜が傷つき炎症が続くことで生じます。胃炎になると、胃の不快感や鈍い痛み、吐き気・胸やけなどの症状が現れることがあります。

胃潰瘍

胃の粘膜がただれて深い潰瘍(かいよう)になった状態です。

原因としては、ピロリ菌感染や消炎鎮痛剤(痛み止め)の常用が大きく関与し、さらに精神的ストレスも一因とされています。胃潰瘍があるとみぞおちの強い痛みが特徴的で、特に空腹時や食後に痛みが増すことがあります。進行すると潰瘍部分から出血して貧血を招いたり、酷い場合は胃に穴が開いて激痛や腹膜炎を起こす危険もあります。

ヘリコバクター・ピロリ菌感染

胃痛の根本原因となることが多い細菌感染です。

ピロリ菌が胃に住み着くと胃粘膜に慢性の炎症を起こし、これが胃炎の持続や胃潰瘍・十二指腸潰瘍の発症につながります。実際、日本人の中高年の多くがピロリ菌に感染しているとされ、その持続感染が胃がんのリスクファクターにもなります。ピロリ菌感染は自覚症状が乏しい場合もありますが、胃痛や胃の不快感が繰り返すときには一度検査を受けることが望ましいでしょう。

このほか、胃酸の逆流による逆流性食道炎や、消化不良(機能性ディスペプシア)なども胃の痛みの原因となることがありますが、主な原因としては上記の「胃炎」「胃潰瘍」「ピロリ菌感染」が重要です。

「たかが胃痛」と放置してしまうのは危険です。胃の痛みの陰に重大な病気が潜んでいても、自分では判断が難しい場合があります。

  • 症状の悪化と合併症
    • 原因となる病気が進行すると、痛みがますます強く頻繁になる恐れがあります。例えば胃潰瘍を治療せずに放置すれば、潰瘍が拡大して胃壁に穴が開き(胃穿孔)、腹膜炎を起こしたり、潰瘍から大出血することもあります。実際に胃に穴が開いてしまうと激しい腹痛に加え発熱や嘔吐など重篤な症状が現れ、緊急の処置が必要となります。大量出血や腹膜炎は命に関わる状態であり、胃痛を甘く見て放置するのは非常に危険です。
  • 重大な病気の見逃し
    • 胃がんや潰瘍など、早期発見・治療すれば治る可能性が高い病気を見逃してしまうケースもありえます。特に胃がんは初期にはほとんど症状が出ないことも多く、「いつもの胃の不調だろう」と様子を見ている間に病状が進行してしまう恐れがあります。胃痛が長引く場合や繰り返す場合は、必ず医療機関で原因を調べてもらうことが大切です。
  • 生活の質への影響
    • 慢性的な胃の痛みは日常生活に支障をきたします。痛みや胃の不調のせいで食欲が落ち、十分に食事が取れなくなると、栄養不足や体重減少につながりかねません。食べるのが怖くなったり外出を控えたりするようになると、生活の質(QOL)も低下してしまいます。心身のストレスも増すため、早めに適切な対処をすることが望ましいでしょう。

胃の痛みにお困りの方は、どうぞお早めにご相談ください。

当院では、地域のかかりつけ内科として大人からご高齢の方まで幅広く胃痛の診療に対応しています。

患者さまの不安に寄り添い、できるだけ負担の少ない形で検査・治療を進めてまいります。

「胃が痛いけれど、病院に行くほどではないかも…」と迷っている方も、まずはお気軽に受診なさってみてください。胃の痛みの原因を明らかにし、適切な治療を行うことで、つらい症状が和らぎ安心して日常生活を送れるようお手伝いいたします。